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2022年 08月 25日(木)09:00

NPO活動

【可能性を広げるために自ら行動できる時代】NPO法人モンキーマジックは設立17周年を迎えました。

4名の視覚障害者を東京・奥多摩の岩場でのクライミングスクールにご案内した1日から全てが始まり、本日8月25日をもちましてNPO法人モンキーマジックは設立17周年を迎えることができました。これもひとえに今日までの長い日々、参加者としてご支援者として様々な関わりで私共を支えてくださった本当に多くの方々のおかげであると、スタッフ一同心からの御礼を申し上げます。

昨年の8月24日には、コロナ禍のため1年遅れたものの、世界で初めて東京で2度目のパラリンピック開催を迎えることができました。数多くのパラアスリートの輝かしい活躍の姿を世界は目にすることができました。

「人間の無限の可能性を感じてもらえることを願う」とは、日本選手団主将を務めた車椅子テニスの国枝慎吾さんの言葉で、そこから展開される素晴らしい大会の様子を既に知っていたかのような言葉でありました。

その後もコロナウィルスは感染拡大と縮小を繰り返しながらも、世界が少しずつコロナとともに生きてゆく道を見出し始めていた時に、この現代に想像もしていなかった、国家が国家を侵略するという戦争がはじまりました。オリンピックやパラリンピックの融和と平和との理念や、国枝さんの言葉とは逆に、人が人を力で可能性を封じ込めようとする姿を、人は世界で目にする日々を迎えています。

私たち日本の社会は、パラリンピックやオリンピックを経て、互いに認め合い、助け合う共生社会を目指すことを謳っています。コロナ禍となり3回目の夏を迎え、いわゆる行動制限のない夏を迎えました。実際にはまだまだ第7波の渦中で心の制約や地域によっては制限を求められています。それでも長かった行動制限が外され、実際にも画面の中から、人間の可能性を知り、可能性を封じ込める姿を目の当たりにしてきた私たちは、改めて実際に人と人が交流し、そこから生み出される価値とは何かを考えるようになっているのではないでしょうか。

私たちNPO法人モンキーマジック活動のコンセプトは「見えない壁だって、越えられる。」です。障害者クライミング普及活動を通じて、人間の可能性を大きく広げ、多様性を認め合うことのできる成熟した社会の実現を目指し、生涯スポーツとしての特性を活かし日々様々な方たちとクライミングというスポーツを通じてかかわりを持たせてもらってきました。

3年にわたるコロナ禍は、実際に人と出会える機会を大きく減らされ、私たちもその思考に変化を感じていました。それでもこうしてまた行動制限のない時代に向かい、交流やスポーツが社会に創り出す価値を私たちなりのやりかたで再び前進させてゆきます。

コロナ禍で私たちの事業活動も大きな打撃を受け続けてきました。しかし活動にご賛同くださるみなさまとともに発展を続けられるように、知恵を絞り、ご指導をいただきながら汗をかき続け、障害者クライミング普及活動の拡大を図ってまいりたいと存じます。

ひとりでも多くの障害者にクライミングの機会を届け、多様性を認め合うことのできるより成熟した社会の実現、共生社会の前進のため、全国各地の交流型クライミングイベント再開や、継続地域の発展支援、新規開催都市の開拓、スクールや体験会の継続開催、講演会やイベントの開催など、これまで継続してきた各事業を発展させてまいります。

18年目を歩みはじめたNPO法人モンキーマジック。私達はこれからも障害者クライミング普及活動を通じ、より豊かな社会を創ります。みなさまどうかこれからも、ご指導ご支援、そしてご参加、どうぞ引き続きよろしくお願い申し上げます。

NPO法人モンキーマジック
代表理事 小林幸一郎

【活動の様子】

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